墨汁をジーンズにこぼした!墨汚れを色落ちさせずに落とす方法

子供が書道の時間に墨汁をこぼしました。
しかも、お気に入りのジーンズの上なので、かなり落ち込んでいました。
ネットで「墨汁 落とし方 ジーンズ」と検索すると、さまざまな方法が出てきます。
でも、ネット情報をそのまま実践するのは待った!
ジーンズは色落ちが最大のリスク。
まずは落ち着いて、墨汁の構造から考えてみます。
今回の方法で洗ったら、きれいに落とすことができました(下図)

全宅の前後のです。指摘されてもわからない程度になりました。
1)墨汁の構造
墨汁は、単なる黒い液体ではありません。
成分は主に次の4つです。→詳しい説明はこちら
1.カーボンブラック(煤):黒の色を出すためのもの
2.膠(にかわ):水の中でカーボンブラックを分散させ濃淡が付きにくくする
3.水
4.防腐剤:水中の細菌の繁殖を防ぐ
〇構造のイメージ
黒い粒(カーボンブラック)
↓
膠(にかわ)が包みこんでいる
↓
水のなかに分散している
つまり対策は2段構えです。
①膠(にかわ)を分解して分散しにく く(くっつきやすく)する
②粒子を繊維の外へ出す
理屈がわかっても実際やってみると、繊維の奥に入り込んだ粒子を掻き出すのはとても難しい
2)ネット情報はケースバイケース

「墨汁 落とし方 服 布」で検索すると、多くの方法が出てきます。
しかし構造を理解せずに試すと失敗する可能性大です。ネットの情報は、いろいろな条件が切り取られている可能性があります。
失敗しないためには、理屈の検証が大切です。
検索結果の検証
■ 塩素系漂白剤
色素には有効ですが、カーボンブラックは粒子。効果は限定的。ジーンズは色落ちリスク大。
■ 酸素系漂白剤
比較的安全。ただし粒子除去力は弱い。ジーンズはインディゴ染め。
漂白系は基本的に避けるのが安全です。
■ 固形石けん
膠(にかわ)の除去は期待できそうだが、直接こすると粒を繊維の奥へ押し込む可能性あり。
■ 研磨剤入り歯みがき粉
削る力はあるが、研磨剤が繊維を傷め、色落ちのリスク大。
■ でんぷんのり・潰したご飯粒
粒子を吸着して取り出せる可能性はある。
しかし膠(にかわ)を分解する力は弱い。
3)科学的に落とす作戦

墨汁の構造から導く作戦は明確です。
・40〜50℃のお湯を使う :繊維を広げ、膠(膠)の分解を促進する
・中性洗剤(界面活性剤)で膠(にかわ)を分解:中性~弱酸性の洗剤を選定する
・微細な泡で粒子を吸着 :泡は細かい方が補足機能が高い
・裏から表へ押し出す :粒子が入った方向とは逆に押し出す
作戦フロー
乾燥している
↓
お湯でかけ流す
↓
裏返す
↓
細かい泡を送り込む
↓
裏から粒子を押し出す
4)実践手順(要点)
【準備】
・中性洗剤
・洗顔ネット
・歯ブラシ
・ゴム手袋
・40〜50℃のお湯
【手順概要】
①汚れ部分を露出
②お湯をかけ流す
③裏返す
④細かい泡を作る
⑤繊維方向に沿って裏からブラッシング

繊維方向に沿って裏からブラッシング(往復可能)
⑥お湯ですすぎ、グレーの水が出なくなるまで繰り返す

グレーの泡は粒子が外へ出ているサインです。
⑦通常洗濯、陰干し
5)さらに確実にするなら
家庭での洗濯に不安がある場合は、墨汁 専用 しみ抜き材の活用も有効です。
専用品は
・膠分解に特化
・色落ちを抑えた処方
など、効率的に除去できる設計です。
▶ 「墨汁 専用 しみ抜き材」をチェックする
6)今後の予防策
■ 洗濯で落ちる墨を使う
最近は「洗濯で落ちる墨」も販売されています。
カーボンブラックを含まないタイプが多く、通常洗濯で落としやすい設計です。
※ただし、日光による色あせには注意。
▶ 書道用「洗濯で落ちる墨」を確認する
■ 書道の日は黒い服
■ 綿よりポリエステル素材を選ぶ
■ 専用しみ抜き材を常備
まとめ
・墨汁 ジーンズ 汚れは理屈で落とす
・お湯+微細泡+裏から
・漂白剤は使わない
・専用品と予防策を活用
焦らず、構造を理解して対応すれば、乾いた墨汁でも十分に対処できます。
そして次回は、
「洗濯で落ちる墨」と「専用しみ抜き材」が強い味方になります。

