洗濯物も日焼けする。劣化を防いで長持ち、ウェルパアップ!

ハンガーに干したシャツなどを軒下に干すとき、日に当たっているのはいつも同じ側でしょうか?
もし、いつも同じ側なら要注意です。
洗濯物も日焼けします。矛盾しているようですが、干すことは日に当てることなのですが、生地が劣化する原因にもなっているようです。
洗濯物を長持ちさせるには、裏返して干すのがポイントです!
以前の私
洗濯物を屋外に干す場合は、とりあえずハンガーにかけて干すだけ。いつも同じ側が日に当たっているかもしれない。あまり気にしていない。
いまの私
洗濯物を干す際は、きほん、裏返して干す。これだけで色あせを防止でき洗濯物が長持ち、ウェルパがアップする。
衣類は有機物なので、日光に含まれる紫外線やその他光線によって、化学変化が起き劣化します。
色あせなどが典型的な例ですが、特に濃い色や化繊で顕著に現れます。
特に紫外線は、洋服の生地や染料である有機物を徐々に分解します。
有機物とは炭素が含まれている物質のことで、衣類には、ほぼ含まれていると考えられます。有機物でないものは無機物といって、石や金属が該当します。
実際に洗濯を干す作業を実際にやってみて気づいた点を記載します。目次は以下の通りです。
洗濯物の日焼けとは?
洗濯物を干す場合に気を付けなければならないのは、とくに1年のうちで紫外線が強くなる、春から夏にかけての時期です。洗濯物の日焼けとは、
一般的に、日光によって生地が色あせ、劣化することです。
1)色あせ
たとえば鮮やかな赤色が退色してオレンジ色になったり、黒が退色して茶色になったりすることです。
紫外線が色素を分解することで起こります。
いつも、同じ側を日に当てほしていると左右で違う色合いになってしまい、恥ずかしくて外には着て行かれませんね。
2)劣化
日光によって生地が化学変化して、強度が低下して破けたり、縮んだりすることです。劣化しやすい材質として、特に気をつけねばならないのは、
ポリウレタン入りの生地です。
ポリウレタンは、生地を柔らかくし、ストレッチ性を持たす機能があるため、さまざまな衣類に使われています。
ところが、ポリウレタンは、日光に含まれる紫外線で劣化しやすいのです。
劣化が始まると、だんだんとストレッチ性がなくなり、びろーんと伸びた状態になります。
ユニクロのエアリズムやヒートテックは、ストレッチ性を持たせるために、ポリウレタンが1~3%入っていることが多いので、要注意です。
洗濯物の日焼けを防止する方法
洗濯物の日焼けを防止する方法は、生地に日を直接当てないことがポイントです。具体的には、陰干しするか裏返して干すことです!
1)陰干しとは?
直射日光を避けて日陰で干すことです。おもに気温と風によって乾くことを想定しています。
2)裏返して干すとは?
例えば、Tシャツの場合は、裏返してハンガーにかけて干します。
すると、太陽の光が裏側に当たるため表側のダメージを軽減できます。この原理に従えば、大抵の洗濯物は裏返して干せます。

衣類を裏返すタイミングはいつがよいの?
裏返して干したい場合、衣類を脱ぐ時に裏返しに脱げばそのまま洗濯して干すだけです。
洗濯物を畳む際は、ひと手間かかりますが、さらに裏返して表面にします。

ちょっと注意すべきなのは、洗う時は汚れた面が外側になるように洗うことです。
裏返して干すには、裏返して脱いで洗濯するのが一番タイパが良いです。
しかし、汚れた服を洗う場合は要注意です。お子さんの衣類や、スポーツのユニフォームなどは、
外側が汚れている場合が多いので、裏返さず、そのまま脱いだ状態で洗濯した方が良いです。
ポイントは下記の通りです。
- 汚れた服を洗う場合 → そのまま洗濯(裏返さない) → 干すときに裏返す
- 大人の洋服など → 裏返して洗濯 → そのまま干す
小物やデリケートな衣類はネットに入れて干しますが、洗濯ネットに入れる場合も上記2つのポイントの通りです。
つまり、小物だけど汚れているようなものは洗濯ネットの中で、外側に汚れた面を向けるということになります。
洗濯物の干し方、タグの見方
私もよく知らなかったので調べてわかったことなのですが、洗濯物は個々に干し方がきまっていて衣類のタグ等にその方法が表示されています。
1)衣類の表示
干しかただけでなく、洗い方なども国際規格であるISOで決まっていて、日本はそのISO規格をもとにJISという規格で取り決めています。

世界中で統一された規格があるんですね
衣類は個々に洗濯しても落ちない表示をすることが義務つけられています。タグに表記するか直接衣類に記載されています。

JIS L0001にもとづく2024年8月からの新しい衣類の取り扱い表示(消費者庁の公式サイトから
★裏返して干すのは、規格にないので 干すときのコツ ですね。
2023年12月に国際規格(ISO3758(繊維製品の取扱いに関する表示記号(洗濯表示)に関する国際規格))が改正されたことに伴い、これと整合させるため、JIS L0001が改正されました。
※ISO(アイエスオー)とは、国際標準化機構(International Organization for Standardization)の略称で、製品やサービス、システムなどの国際的な標準規格を制定する機関および国際規格のこと。
※JIS(ジス)とは、日本産業規格(Japanese Industrial Standards)の略称で、日本の産業製品に関する規格や測定法などを定めた国家規格のこと。
2)干す方法は?
JIS L0001では、タグ等に記載する洗濯記号が規定されています。
洗い方なども記載されていますが、干しかたの部分だけを抜粋して、写真をつけてわかりやすく表にしました。

JIS L0001に基づく洗濯記号”干す”
干す方法は8パターンの記号が存在します。
まず干し方には2種類あって、吊り干しと平干しがあります。表では上段が吊り干し、下段が平干しです。
吊り干しとは、ハンガーにかけて干す場合で、記号では垂直の棒で表します。一般に干すと言えばこの方法を指します。
平干しとは、ネットやかごにいれて平らな状態で干すことを指します。記号では水平の棒で表します。
次に、干す場所が日向か日陰かで分かれています。表の左側(オレンジ)は日向に干す場合、右側(水色)は日陰に干す場合です。

脱水無しの干し方もあるの?
あまり知られていませんが洗濯機で脱水しないでぬれたままの状態で干す方法もあります。これをぬれ干しと言い、ぬれ干しにも吊り干しと平干しがあります。シワになりにくい特徴があります。
まとめ
洗濯物を、日焼けによる劣化から守る方法を記載しました。ポイントをまとめます。
- 洗濯物も日焼けする
- 紫外線で色あせ、劣化が生じる
- 陰干しするか、裏返して干す
- 干す方法はタグ等に記載がある
- 国際規格で記号が決まっている
- 吊るし干し、平干しの分類
- 日向か日陰かの分類
- 脱水ありか無し(ぬれ干し)かの分類
国際規格によると干すだけでも8パターンもあるんですね。
2023年に改訂されたばかりなので、まだ洗濯記号も浸透しません。
”干す”に関しての内容は難しくはないので、これを機に覚えておこうと思います。